歩くと踵(かかと)が痛い!アキレス腱付着部症と足底腱膜炎の原因・治療・予防法
「朝起きて最初の一歩で踵が痛い」「歩いていると踵の後ろが痛くなる」「運動後に踵がズキズキする」
このような症状はありませんか?
踵の痛みにはさまざまな原因がありますが、代表的な疾患にアキレス腱付着部症と足底腱膜炎(足底筋膜炎)があります。
どちらも歩行や運動に関係する疾患ですが、痛む場所や原因、適切な治療方法が異なります。
今回は、踵の痛みの原因と治療方法について、整形外科の視点から分かりやすく解説します。
目次
- 踵が痛くなる主な原因
- アキレス腱付着部症とは?
- 足底腱膜炎とは?
- 自分でできるセルフチェック
- 整形外科での診断と治療
- 日常生活で気をつけたいこと
- 教えて先生!よくあるQ&A
- まとめ
- 踵が痛くなる主な原因
踵には、歩行や運動の際に大きな負担がかかります。
特に、長時間の立ち仕事、ウォーキング、ランニング、急激な運動量の増加などによって、腱や腱膜に繰り返し負荷が加わると痛みが生じることがあります。
足底腱膜炎の危険因子としては、肥満、加齢、足関節を上げづらいこと(硬いため足底腱膜の突っ張りが強い)などがあります。併せて、アキレス腱付着部症は糖尿病、脂質異常症、高血圧症等の生活習慣病と強い関連があります。
病態としては、反復するストレスによる腱や筋の微細損傷と不完全な修復、周囲の炎症が原因と言われています。
踵の痛みは、痛む場所によって原因となる疾患が異なることが特徴です。
- アキレス腱付着部症とは?
アキレス腱付着部症は、ふくらはぎの筋肉と踵の骨をつなぐアキレス腱の付着部に、繰り返し負担がかかることで生じる疾患です。
主な症状は、踵の後ろ側の痛みです。歩行時や階段を上る際、運動後などに痛みが強くなることがあります。
長期間続くと、腱の変性や骨の突出を伴う場合もあります。
- 足底腱膜炎とは?
足底腱膜は、踵から足の指の付け根に広がる丈夫な組織で、足のアーチを支えています。
足底腱膜炎では、特に踵の裏側に痛みが生じます。
特徴的なのは、朝起きて最初の一歩や、長時間座った後の歩き始めに痛みが強いことです。
歩いているうちに一時的に痛みが軽くなる場合もあります。
- 自分でできるセルフチェック
以下の項目を確認してみましょう。
- 踵の後ろを押すと痛い → アキレス腱付着部症の可能性
- 踵の裏側、特に内側を押すと痛い → 足底腱膜炎の可能性
- 朝の一歩目が痛い → 足底腱膜炎に特徴的
- 階段やつま先立ちで踵の後ろが痛い → アキレス腱付着部症の可能性
ただし、これだけで診断はできません。疲労骨折や神経の障害など、別の疾患が隠れていることもあります。
- 整形外科での診断と治療
整形外科では、痛む場所や発症時期、運動習慣などを確認し、必要に応じてレントゲン検査で石灰化(カルシウムの沈着)や骨棘(骨のとげが50〜65%で存在)を確認し、超音波(エコー)検査で血流の評価を行います。
治療の基本は保存療法です。
運動療法・リハビリテーションでは、ふくらはぎの筋力強化(エキセントリック運動は1日2回、15回×3セットを12週間)、足関節や足底の柔軟性改善、歩き方や運動負荷の調整を行います。
痛みが強い場合には、ロキソプロフェン(ロキソニン)などを使用することもあります。また、靴やインソールによる負担軽減も有効な選択肢です。
注射治療は病態に応じて慎重に検討します。特にアキレス腱へのステロイド注射は腱断裂の危険性があるため注意が必要です。
- 日常生活で気をつけたいこと
大切なのは、痛みを我慢して運動を続けるのではなく、負担を調整しながら適切な運動を行うことです。
ふくらはぎのストレッチや筋力トレーニングは有用ですが、アキレス腱付着部症では、踵を深く下げるストレッチが症状を悪化させる場合があります。
痛みのない範囲内で運動をしましょう。
- 教えて先生!よくあるQ&A
Q1. 踵の痛みは自然に治りますか?
軽症では改善することもありますが、数週間続く場合や歩行に支障がある場合には受診をおすすめします。
Q2. 痛くてもウォーキングを続けてよいですか?
痛みが強くなる場合は、歩行距離や速度を調整する必要があります。無理に続けず、症状に合わせて運動量を見直しましょう。
Q3. リハビリで改善しますか?
多くの場合、適切な運動療法や負荷調整によって改善が期待できます。ただし、改善までに数か月かかることもあり、継続的な取り組みが重要です。
- まとめ|踵の痛みは早めの対処が大切です
踵の痛みには、アキレス腱付着部症や足底腱膜炎など、さまざまな原因があります。
痛みが続くと歩行や運動を避けるようになり、活動量の低下につながることもあります。
痛みを和らげるだけでなく、その原因を評価し、再発しにくい身体づくりを目指すことが大切です。
特に、危険因子である扁平足はレントゲンで評価が可能で、インソールの保険での作成も可能であるため、お気軽にご相談ください
東海市や大府市、知多市周辺で踵(かかと)の痛みや違和感でお悩みの方は、当院へお気軽にご相談ください。
当院へのアクセス案内
■ 東海市方面からお越しの方
- 公共交通機関(コミュニティバス)が便利です
東海市循環バス「らんらんバス」にご乗車いただき、「伏見四丁目」バス停でお降りください。バス停からは徒歩約1〜2分とすぐ目の前ですので、歩行に不安がある方でも安心してご来院いただけます。
(※詳細な路線図については、こちらをご参照ください:東海市「らんらんバス」全体路線図PDF))
- 電車・タクシーをご利用の方
名鉄河和線「高横須賀駅」よりタクシーで約6分です。駅から徒歩で向かうと関節に負担がかかる距離ですので、無理をせず駅からはタクシーをご利用ください。
■ 大府市方面からお越しの方
- お車でのご来院(ご家族の送迎など)
知多半島道路「大府東海IC」から車でわずか約5分と、大府市内からのアクセスは非常にスムーズです。敷地内には29台分の広々とした駐車場があり、雨に濡れずにゆっくり乗り降りできる屋根付きスペースも完備しています。杖をご利用の方や、ご家族による送迎時も安心してお越しいただけます。
- 公共交通機関・タクシーをご利用の方
大府市から電車でお越しの場合、JR線から名鉄線への乗り換えが発生し、駅構内での歩行距離が長くなってしまいます。痛みを我慢して電車を乗り継ぐことは症状の悪化につながる恐れがあるため、当院としては「JR大府駅」から直接タクシー(乗車時間:約15〜20分)をご利用いただくことをおすすめしております。お身体の負担を最小限に抑えるルートでお越しください。

この記事の著者・監修者
院長 整形外科専門医
[加納 潤 JUN KANO]
【読者の皆さまへ】 「地域の皆さまの身近な『かかりつけ医』として、お身体の痛みに根本から向き合います。このブログでは、日々の生活で実践できるセルフケアや、整形外科の正しい知識を分かりやすくお届けしています。」
- 専門・得意な治療分野
- 整形外科一般、膝・股関節疾患
- 主な経歴
- 2014年:岩手医科大学 卒業
- 2014年〜:社会医療法人河北医療財団 河北総合病院
- 2017年〜:社会福祉法人 仁生社 江戸川病院
- 2021年〜:社会医療法人大雄会 総合大雄会病院
- 2024年〜:かのう整形外科 開院
- 資格・所属学会
- 日本整形外科学会専門医
- 日本整形外科学会認定 運動器リハビリテーション医
- 日本整形外科学会認定 リウマチ医
- 日本整形外科学会認定 スポーツ医
- 日本内科学会認定 内科医
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