肩や首の痛みについて
四十肩・五十肩は早期の治療で
痛みを抑えることができます
四十肩など肩周りの痛みは主に中高年に見られ、肩の可動域の制限や腕を上げる時に発生する強い痛みなどが特徴です。肩関節の炎症や腫れによって腱板が圧迫されることが原因で、症状が進行すると日常生活に支障をきたすことが多く、ケースによっては手術も検討されることがあります。また、肩周りの筋肉が硬直することによって、首の可動域にも影響を及ぼし、首の痛みや頭痛を引き起こすこともあります。適切な診断と治療が早期に行われると、症状の改善が期待できるため、放置せず早めの受診をおすすめします。
このような場合はご相談ください
- 肩が上がらない
- 肩の痛みで家事ができない
- 肩を動かすと激しい痛みがある
- 痛みで眠れない
- 背中に手を回せない
- 痛みで夜何回も起き上がる
- 首を動かすと痛い
- 寝違えた
- 首が動かしづらい
主な症状・原因
主な症状
肩周りの痛み
肩の外側や上腕部に痛みが発生し、腕を上げる、肩を回すなどの動作で痛みが増すこともあります。頭上のものを取る、洗顔をするなどの日常的な動作でも激しい痛みを感じることもあるため、精神的なストレス負担が大きいのも特徴です。
可動域の制限
腕を上げたり、後ろに回したりする際に激しい痛みや違和感が生じ、動きが制約されることがあります。炎症や筋肉組織の拘縮、肩関節周囲組織の柔軟性の低下が原因で、日常生活に支障をきたす場合が多いです。
夜間寝ている間の痛み
寝返りなど肩の位置が変わることで炎症や筋肉の収縮が引き起こされ、痛みが生じます。痛みを感じるたびに目が覚めることがあるため、睡眠不足や日中の生活にも影響を与える可能性があります。
主な原因
- 加齢
- 血行不良
- 筋肉や腱などの軟部組織の収縮
- 長時間の悪い姿勢
先生からのひと言
多くの場合は、肩を動かしたときに肩周囲に痛みを生じます。また、夜寝ている時に肩を動かさないときにも、肩が痛いとき(夜間痛)には肩に炎症がある可能性があります。その際は注射による治療がおすすめです。
肩についている、肩を動かす腱板という筋と連続した組織が、年齢とともに傷んできた際に炎症が起こります。40歳から50歳頃のかたに多く、それにちなんで以前から四十肩や五十肩と俗称がつけられるようになりました。
症状は急性期、慢性期、回復期とそれぞれ4ヵ月ほどあり、全治は1年近くかかることもあります。放っておくと肩関節が固まってしまい、顔を洗えない、洗濯物を干せないなどの日常生活に支障をきたします。そのため、急性期に痛みを軽減しながら、理学療法で肩をかたくならないようにすることが重要です。
肩・首の痛みの主な治療法
- 飲み薬による鎮痛
- 物理療法
- 注射
- 運動療法
肩・首が痛むその他の原因
石灰性腱炎
肩にカルシウムが沈着し、そこに炎症が起こると激痛が起こる病気です。注射が効くことが多いです。
滑液包炎
関節の周りにある小さな袋に炎症を認め、同部位に水が溜まり、時に熱を持つ疾患です。症状が強い場合は、注射で水を抜きます。
頚椎症性神経根症、ヘルニア
頸部や手にしびれが生じます。多くの場合は内服の治療がメインとなります。全治は数ヵ月かかることが多いです。症状が強い場合には手術を検討します。
頚髄症
頚椎症性神経根症より病気が進行し、時に手足の力が入らなくなります。症状が強い場合は手術を検討します。
肩こり
ストレートネックが原因のことがあり、同じ姿勢を避け、肩周りの柔軟運動をすることが重要です。
偽痛風
特にきっかけがなく、急に首が痛くなることが多いです。時に首が動かせなくなることもあります。飲み薬を使用して1週間ほどで改善することが多いです。