スポーツと健康寿命の関係|痛みの改善から始める健康的な体づくり
本日10月12日は「スポーツの日」です。
スポーツの日は、スポーツを楽しむとともに、健康で活力ある社会の実現を願う日です。
皆さんは、日頃から運動をしていますか?
スポーツというと、野球やサッカー、テニス、ランニングなどを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、健康づくりのための運動は、特別なスポーツに限りません。ウォーキングや体操、筋力トレーニングなども、健康寿命を延ばすために大切な活動です。
一方で、「膝が痛くて好きなスポーツができない」「腰痛や肩の痛み、首の痛みや肩こりが続いて運動する機会が減った」「年齢とともに歩くことが少なくなった」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
運動が健康に良いと分かっていても、痛みがあれば思うように体を動かすことはできません。
かのう整形外科では、痛みの原因を医学的に評価し、適切な治療を行うことに加えて、その先にある健康的な体づくりまで支援することを大切にしています。
スポーツや運動が健康寿命を延ばす理由
健康寿命とは、健康上の問題によって日常生活が制限されることなく過ごせる期間のことです。
健康寿命を延ばすためには、病気を予防するだけでなく、筋力や関節の機能、歩行能力などを維持することが重要です。
スポーツや適切な運動には、次のような効果が期待できます。
- 筋力・体力の維持と向上: 日常生活に必要な筋力や持久力を保ちます。
- 関節機能の維持: 関節の動きや柔軟性を維持し、体を動かしやすくします。
- 骨の健康維持: 骨への適切な刺激は、骨の健康を保つために重要です。
- 生活習慣病の予防: 糖尿病や高血圧などの予防・管理に役立ちます。
- 転倒予防: 筋力やバランス能力を高め、転倒リスクの軽減につながります。
- 心身の健康維持: ストレスの軽減や生活の質の向上にも役立ちます。
世界保健機関(WHO)も、定期的な身体活動が健康の維持や慢性疾患の予防に重要であることを示しています。
大切なのは、年齢や体力に合った運動を無理なく継続することです。
腰痛・首の痛みや肩こり・膝の痛みには原因がある|整形外科での診断が大切
痛みなどには、さまざまな原因があります。
骨や関節、筋肉、腱、靱帯、神経などの問題によって痛みが生じることもあれば、筋力の低下、関節の動きの制限、姿勢や歩き方などが症状に関係している場合もあります。
また、慢性的な痛みでは、睡眠やストレス、生活習慣など複数の要因が関係することもあります。
そのため、痛みのある部分だけを治療するのではなく、「なぜ痛みが生じているのか」を医学的に評価することが重要です。
整形外科では、診察や必要に応じた画像検査などによって、痛みの原因や関連する要因を調べ、一人ひとりに適した治療方針を検討します。
鎮痛薬や注射は、痛みを改善するための大切な治療
鎮痛薬や注射は、痛みを和らげ、日常生活を送りやすくするための重要な治療です。
痛みが軽減することで、運動やリハビリテーションに取り組みやすくなる場合もあります。
しかし、薬や注射によって痛みが改善しても、筋力の低下や関節可動域の制限、体の使い方の問題などが残っていることがあります。
そのため、痛みが軽減したことをきっかけに、必要に応じて筋力トレーニングやストレッチ、動作の改善に取り組むことが大切です。
マッサージだけでは改善しない痛みもある
マッサージによって筋肉の緊張が和らぎ、一時的に痛みが軽減することがあります。
しかし、マッサージだけでは、筋力の低下や関節の動きの制限、身体機能の問題などを十分に改善できない場合があります。
例えば、膝に痛みがある場合でも、股関節周囲の筋力や足関節の動き、歩き方などが症状に関係していることがあります。
大切なのは、単に痛い部分をほぐすことではなく、痛みの原因や関連する身体機能の問題に向き合うことです。
リハビリテーションで筋力・関節可動域・姿勢・歩行を改善する
リハビリテーションの目的は、痛みを和らげることだけではありません。
筋力や関節の動き、姿勢、歩行などを評価し、日常生活やスポーツに必要な身体機能を維持・改善することも重要な役割です。
必要な筋肉を、適切な方法で鍛える
筋力トレーニングでは、単に筋肉を鍛えればよいというものではありません。
痛みの原因や身体機能の状態によって、必要な筋肉やトレーニング方法は異なります。
例えば、膝の痛みでは大腿四頭筋や股関節周囲の筋肉、腰痛では体幹や股関節周囲の筋肉などが、運動療法の対象となることがあります。
どの筋肉を、なぜ、どのような方法で鍛える必要があるのかを患者さん自身が理解することも大切です。
関節の動きを確認し、適切なストレッチを行う
関節の動きが制限されると、日常生活やスポーツの動作に影響することがあります。
そのため、関節可動域を評価し、必要に応じてストレッチや関節の運動を行います。
ただし、すべての関節を柔らかくすればよいわけではありません。関節の安定性や疾患の状態も考慮しながら、適切な方法を選択することが重要です。
姿勢や歩き方など、体の使い方を確認する
痛みの改善や再発予防を考えるうえでは、姿勢や日常生活での動作を確認することも大切です。
歩行時に膝へ過度な負担がかかっていないか、股関節や足関節が適切に動いているかなどを評価します。
また、立ち上がる、しゃがむ、階段を昇るといった日常生活の動作や、スポーツ特有の動作を確認することもあります。
ただし、特定の姿勢や歩き方が必ず痛みの原因になるわけではありません。
患者さんの症状や身体機能との関係を確認したうえで、必要な場合に動作の改善を目指します。
医学的な評価に基づき、一人ひとりに必要な運動を適切な方法で行うことが、リハビリテーションの大切な役割です。
ウォーキングから始める健康的な体づくり
健康づくりのために、日常生活に取り入れやすい運動の一つがウォーキングです。
ウォーキングには、心肺機能や持久力の維持、生活習慣病の予防、身体活動量の増加などの効果が期待できます。
また、慢性的な腰痛のある方にとっても、症状に応じて取り組める運動の一つです。
2023年に公表されたWHOの慢性一次性腰痛に関するガイドラインでも、運動療法や患者教育、セルフケア支援が治療の選択肢として推奨されています。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、身体活動の目安として、成人は1日約8,000歩、高齢者は約6,000歩に相当する活動量が示されています。
ただし、これはすべての方が必ず達成しなければならない数字ではありません。
運動習慣のない方や痛みのある方は、まず5〜10分程度のウォーキングから始めるなど、体の状態に合わせて少しずつ活動量を増やしていきましょう。私自身、毎日20分ウォーキングしていますが、最初は家を出るだけのスモールステップから始めました。
また、ウォーキングだけでなく、筋力トレーニングやストレッチ、バランス運動などを組み合わせることも大切です。
「今より少しでも多く体を動かすこと」が、健康的な体づくりの第一歩です。
子どもの成長から高齢者の健康まで|運動はすべての世代に大切
子どもの健やかな成長とスポーツ
成長期の子どもにとって、スポーツや外遊びは、骨や筋肉の発達、運動能力の向上に役立ちます。
走る、跳ぶ、投げる、バランスを取るなど、さまざまな動きを経験することは、体の使い方を身につけるためにも重要です。
一方で、成長期にはオスグッド病や野球肘など、スポーツによる障害が生じることがあります。
痛みを我慢して運動を続けるのではなく、適切な治療や休養、リハビリテーションを行うことが大切です。
当院では、子どもたちが安心してスポーツを楽しみ、健やかに成長できるよう支援していきたいと考えています。
働く世代の腰痛・肩こりと運動習慣
長時間のデスクワークや同じ姿勢の継続、運動不足などは、腰痛や首の痛みや肩こり、膝の痛みに関係する場合があります。
適度なウォーキングや筋力トレーニング、ストレッチなどを日常生活に取り入れることは、健康づくりに役立ちます。
慢性的な痛みがある場合には、原因を評価したうえで、適切な治療と運動療法を組み合わせることが大切です。
高齢者の筋力維持と転倒予防
年齢を重ねると、筋力やバランス能力が低下し、歩行や階段の昇り降りが難しくなることがあります。
また、運動不足が続くと、身体機能の低下が進み、転倒や骨折のリスクが高まる場合があります。
ウォーキングに加えて、スクワットなどの筋力トレーニングやバランス運動を取り入れることで、歩行能力の維持や転倒予防が期待できます。
高齢になってからでも、体力や健康状態に合わせた運動によって、筋力や身体機能の改善が期待できます。
年齢を重ねても、自分の足で歩き、旅行や趣味を楽しめることは、健康寿命を延ばす大切な目標です。
かのう整形外科が目指すのは、痛みの改善のその先
私たちは、整形外科の役割は痛みを治療することだけではないと考えています。
痛みの原因や関連する要因を医学的に評価し、適切な治療を行うこと。
そして、必要に応じて筋力や関節の動き、姿勢、歩行などを確認し、リハビリテーションや生活指導を通して、健康的な体づくりを支援すること。
それが、私たちの大切にしている医療です。
例えば、
「膝の痛みを改善して、もう一度テニスを楽しみたい」
「腰痛を改善して、毎日のウォーキングを続けたい」
「子どもがけがを乗り越え、元気にスポーツを楽しんでほしい」
「年齢を重ねても、自分の足で歩き続けたい」
患者さんが望む生活や目標は、一人ひとり異なります。
だからこそ、痛みの治療だけでなく、その先の生活を見据えた支援が重要だと考えています。
痛みを改善することはゴールではなく、健康的な体づくりの第一歩です。
痛みを改善し、動ける体をつくる。そして、運動を続けることで、その体を維持していく。
この積み重ねが、健康寿命を延ばし、自分らしい生活を長く楽しむことにつながると考えています。
まとめ|スポーツの日をきっかけに、生涯の健康づくりを
スポーツや運動は、子どもの健やかな成長から高齢者の健康寿命の延伸まで、すべての世代にとって大切です。
そして、運動を続けるためには、痛みや体の不調に適切に対応することも重要です。
かのう整形外科では、痛みの原因を医学的に評価し、適切な治療を行うことを大切にしています。
さらに、生活指導やリハビリテーションを通して、筋力や関節機能、姿勢、歩行などの維持・改善を目指し、患者さんが健康的な体づくりに取り組めるよう支援していきます。
痛みを改善し、健康的に動ける体をつくる。そして、その体を維持し、好きなことを長く楽しめる人生へ。
「延ばそう健康寿命、広げよう笑顔の環」
スポーツの日をきっかけに、ご自身やご家族の健康、そしてこれからの運動習慣について考えてみませんか
東海市や大府市、知多市周辺であしの痛みや痺れにお悩みの方は、当院へお気軽にご相談ください。
当院へのアクセス案内
■ 東海市方面からお越しの方
- 公共交通機関(コミュニティバス)が便利です
東海市循環バス「らんらんバス」にご乗車いただき、「伏見四丁目」バス停でお降りください。バス停からは徒歩約1〜2分とすぐ目の前ですので、歩行に不安がある方でも安心してご来院いただけます。
(※詳細な路線図については、こちらをご参照ください:東海市「らんらんバス」全体路線図PDF))
- 電車・タクシーをご利用の方
名鉄河和線「高横須賀駅」よりタクシーで約6分です。駅から徒歩で向かうと関節に負担がかかる距離ですので、無理をせず駅からはタクシーをご利用ください。
■ 大府市方面からお越しの方
- お車でのご来院(ご家族の送迎など)
知多半島道路「大府東海IC」から車でわずか約5分と、大府市内からのアクセスは非常にスムーズです。敷地内には29台分の広々とした駐車場があり、雨に濡れずにゆっくり乗り降りできる屋根付きスペースも完備しています。杖をご利用の方や、ご家族による送迎時も安心してお越しいただけます。
- 公共交通機関・タクシーをご利用の方
大府市から電車でお越しの場合、JR線から名鉄線への乗り換えが発生し、駅構内での歩行距離が長くなってしまいます。痛みを我慢して電車を乗り継ぐことは症状の悪化につながる恐れがあるため、当院としては「JR大府駅」から直接タクシー(乗車時間:約15〜20分)をご利用いただくことをおすすめしております。お身体の負担を最小限に抑えるルートでお越しください。

この記事の著者・監修者
院長 整形外科専門医
[加納 潤 JUN KANO]
【読者の皆さまへ】 「地域の皆さまの身近な『かかりつけ医』として、お身体の痛みに根本から向き合います。このブログでは、日々の生活で実践できるセルフケアや、整形外科の正しい知識を分かりやすくお届けしています。」
- 専門・得意な治療分野
- 整形外科一般、膝・股関節疾患
- 主な経歴
- 2014年:岩手医科大学 卒業
- 2014年〜:社会医療法人河北医療財団 河北総合病院
- 2017年〜:社会福祉法人 仁生社 江戸川病院
- 2021年〜:社会医療法人大雄会 総合大雄会病院
- 2024年〜:かのう整形外科 開院
- 資格・所属学会
- 日本整形外科学会専門医
- 日本整形外科学会認定 運動器リハビリテーション医
- 日本整形外科学会認定 リウマチ医
- 日本整形外科学会認定 スポーツ医
- 日本内科学会認定 内科医
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