それって誤診?
今回は、整形外科でよく耳にする「誤診」についてお話しします。
整形外科に掛かった際、最初の病院では診断がつかなかったのに、その後別の病院では病名がついた、なんて経験はありませんか?
そればかりか最初と診断が変わる、なんてことも整形外科分野では「よくある話」なんです。
実は患者さんが誤診だと感じてしまう要因の多くが、医師の説明不足による不安や不信感である場合が多いのです。
例えば、初診時のレントゲンやCTでは骨折が確認されず、後日のレントゲンやCT、MRIで初めて確認できることがあります。また小児の場合、画像上に異常が見られない場合も多く、ご家族の不安も大きいことと思います。そうした心情にも配慮しながら、経過観察の必要性を含め丁寧な説明をすることが大切だと考えています。
経過観察中に痛みがおさまらない場合など、最初の診断結果への不安から別の病院へ掛かることもよくあるのではないでしょうか。そこでの診断が異なる場合、最初に診察をおこなった医師に対する不信感は大きくなることでしょう。
時間が経過した後の診察では、診断精度が上がることは整形分野ではよく知られているところですが、時間経過により症状や画像所見が変わり、診断は進化するものとも言えます。
当院では、現時点で考えられる病気、今後起こりうる変化、必要な検査や治療について分かりやすくお伝えすることを心がけています。特に痛みが続く場合や改善が見られない場合、骨折や炎症が疑われる際には、レントゲンの再検査、早期のCTやMRI検査を提案し、必要な検査を適切なタイミングで行っています。
整形外科の診断は画像だけで決まるものではなく、症状の経過、腫れや痛みの変化も総合的に判断します。また人体はあらゆる部位が作用し合っているため、複数の原因が重なることもあります。それゆえ、患者さんにとっては診断結果にスッキリしないお気持ちになることもあるのではないでしょうか。
だからこそ私たちは、患者さんやご家族の心に寄り添いながら、十分な説明と適切な診断、治療を行うことを心がけています。
そういった日々の診療を続けていくことで地域の皆さまの健康寿命を延ばし、笑顔の環(わ)を広げていきたいと願っています。
院長 加納潤