🚗 交通事故で多い「腰の痛み」について
~軽い痛みでも放っておかないで~
交通事故のあと、「腰が重い」「動かすと痛い」と感じる方はとても多いです。
衝撃が強くなくても、身体には想像以上の負担がかかっています。
今回は、事故のあとに起こりやすい腰の症状と治療法についてお話しします。
🦴 よくある診断名
● 腰部捻挫(ようぶねんざ)
最も多い症状で、**いわゆる「ぎっくり腰」や「外傷性腰痛症」**の一種です。
事故の衝撃で、腰の筋肉や靱帯に負担がかかり、炎症が起こります。
● 腰部打撲(ようぶだぼく)
シートベルトや座席の背もたれなどで腰を強く打ったときに起こります。
見た目は軽くても、筋肉の奥に炎症が広がることがあります。
● 腰椎椎間板ヘルニア・坐骨神経痛
強い衝撃で腰の神経が刺激されると、足のしびれや痛みが出ることもあります。
事故をきっかけにヘルニアが悪化する場合もあります。
⚠️ 症状が出るタイミングに注意
事故の直後は緊張や興奮で痛みを感じにくいことがあります。
しかし、1〜3日後に腰痛が出てくるケースも多く、
「しばらくしてから痛みが強くなった」という方も珍しくありません。
少しでも違和感があれば、早めに整形外科で検査を受けましょう。
🩺 検査について
🔹 レントゲン検査
まずは、骨折や脱臼などの有無を確認するためにレントゲンを撮影します。
骨の状態が明確に分かる一方で、
筋肉・神経・椎間板などの「軟部組織」は映らないという特徴があります。
🔹 MRI検査のご案内
もし、レントゲンでは異常が見られないのに
「痛みやしびれが強い」「脚まで違和感がある」といった場合には、
神経や椎間板の状態を詳しく調べるためにMRI検査をご案内することがあります。
MRIでは、神経や筋肉・椎間板の状態を立体的に見ることができ、
より正確な診断と治療方針の決定につながります。
当院では、必要に応じて近隣の医療機関でMRI検査の予約・紹介を行っており、
手続きやご案内もスタッフがしっかりサポートいたします。
🩺 治療方法
🔹 急性期(痛みが強い時期)
- 関節や筋肉が固まらないようにするリハビリテーションや安静(無理に動かさない)
- 湿布・痛み止めの内服
- 温熱や低周波などの物理療法
🔹 回復期
- 温めながら血流を改善
- 筋肉をほぐすストレッチやリハビリ
- 正しい姿勢や体の使い方の指導
症状に合わせて、少しずつ動かす治療へと移行していきます。
治療期間の目安は2〜4週間程度ですが、場合によっては半年かかることもあり、個人差があります。
🧘♀️ 日常生活のポイント
- 長時間同じ姿勢を避ける(特に運転・デスクワーク)
- 腰を冷やさない
- 痛みが強い時は無理をせず休む
- 適度なストレッチで筋肉を柔らかく保つ
🌿 まとめ
交通事故後の腰の痛みは、軽い症状でも放置すると長引くことがあります。
特に通院頻度と症状の緩和との相関があり。受傷後早期に医療機関に受診し、頻度は最初は週に3~4回程度が推奨されています。
腰痛や腰部の違和感が後遺症で残らないために、早期回復には早期治療が重要で、特に受傷後3ヶ月間がとても重要と言われています。
かのう整形外科では、
レントゲン検査・リハビリ・痛みのケアまで、
患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療を行っています。
痛みの原因をしっかり調べ、適切な治療を受けることが大切なのでどうぞお気軽にご相談ください。